【漫画飯】「黒執事」の「カリーパン」をプロが再現

プロのシェフが漫画・アニメ・映画に出てくる料理やスイーツを再現する「ベルコルノの漫画飯」。
今回は、「黒執事」(原作:枢やな先生)より、「カリーパン」です!

英国王室御用達(ロイヤルワラント)の栄誉を獲得するためのカリー(カレー)の品評会において、黒執事セバスチャン・ミカエリスが作ったカリー料理、それがカリーパン(カレーパン)でした。

今でこそ惣菜パンの主力選手としての地位を揺るぎないものにしているカレーパンですが、当時(舞台モデルは19世紀後半のイギリス)はまだ存在していません。実際に当時の人が目にしたら、さぞ驚いたことだろうと思います。

また、隠し味としてチョコレートを使用していることも特徴の一つ。適度な甘み、苦み、油脂分は、まさに煮込み料理に深みを出すのにぴったりの食材であり調味料です。ご家庭でも試しやすいので、バレンタインデーにチョコレート入りカレーはいかがでしょうか?(笑)

今回の再現に当たって、原作ではカレー粉に頼らず、スパイスを1からブレンドする方法を取っていますが、正直なかなかハードルが高いものです(やってみれば意外と簡単な作業ではありますが)。ここでは、イギリス人の英知ともいえるカレー粉をベースに、正統派イギリス風チキンカレーを作って、パン生地の中に詰めました。カレー粉は、19世紀末のイギリスで入手できるものを選択しました。

「正統派」「イギリス」「カレー」という単語の組み合わせに違和感を覚えられる方もいらっしゃるかと思いますが、実はイギリスはインドを植民地にしていた歴史もあり、とてもカレー料理が盛んで、お店も多いです。ある大手企業が行った「イギリスを代表する料理」では、フィッシュアンドチップスを抑えてカレーが一位になったこともあるほど。そんな英国風カレーの特徴は、小麦粉を使ってルーにとろみをつけること。玉ねぎや小麦粉を炒める時など、弱火で行う工程は火加減に注意することがポイントです。

再現にあたって気を付けたのは、中に入れるカリーの濃度です。通常、カレーパンはスナックのような食べやすさを重視することから、「ぼてっと」濃度をつけて重めに作ります。しかし原作では、ナイフをいれると「じゅわっ」とソースが出てくるような柔らかいカレーが中に入っています。なので、仕上がりはあくまでも「ゆるめに」作るように心がけました。好みの固さまで煮詰めたところで、氷水を当てたボウルで急冷させると、それ以上水分が蒸発して重くなることなく(かつ細菌の繁殖も抑えて)仕上げることが出来ますよ。

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【カリーパン】レシピ

パン生地(4個分)

・強力粉 160g
・薄力粉 40g
・ドライイースト 4g
・砂糖 10g
・塩 2.5g
・無塩バター 20g
・卵 30g
・ぬるま湯 110ml

イギリス風チキンカレー

・玉ねぎ 
・セロリ
・サラダ油
・無塩バター
・鶏肉
・マッシュルーム
・薄力粉
・カレー粉
・赤ワイン
・ウスターソース
・チャツネ
・各種スパイス(コリアンダー、カルダモン、にんにく)
・チョコレート(カカオ分の高いもの)
・チキンブイヨン
・塩・胡椒

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イタリア料理「ベルコルノ」のラテアート動画 です。

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